国立米子工業高等専門学校建築学科 玉井研究室

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zoom RSS おやじの修学旅行 #11

<<   作成日時 : 2008/10/10 10:23   >>

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つい最近、日本コンクリート工学協会が毎月発行している、「コンクリート工学」という雑誌にコンクリート船について記事が出ました。

2008年9月号は、「特集/あの構造物は、今・・・」というもので、
「コンクリート船「武智丸」」と題した記事(報文?)がありました。

以前は、元東大生研にいらっしゃった小林一輔先生らが、強度や中性化、鉄筋の状態などを調べられて、
日本コンクリート工学協会の年次大会で報告されていた論文(報告)は拝見しておりました。

で、今回の内容は、技術的というよりも、いわれや現状の報告である。

この記事では、武智丸製造までの過程が詳細に書かれている。
かいつまんで紹介すると、

コンクリート船の建造について、
「海軍省艦政本部は、遠山光一中佐を中心にコンクリート船の設計および研究に着した。」とあります。

武智氏がコンクリート船を製造するいきさつとして、
「大阪でくい打ちを生業とする浪速工務所の武智正次郎氏は、太平洋戦争開戦による工事の激減、鋼材の不足、職員の召集に困り、打開策として東条内閣にコンクリート船の建造を建白した。」とあります。

コンクリート船の最初について
「まず、コンクリート製の被曳航式輸送船、いわゆる艀(はしけ)を2隻建造した。」とあります。

このときの技術指導は、「土木技術者の高西敬義工学博士で施工を直接指導した。」とあります。

武智丸建造へ
「この実績をもとに、自航できる貨物船を3隻作ることとなった。」と経緯を示しています。

貨物船建造への技術検討について
「被曳航式輸送船の建造技術で、舞鶴海軍工廠では林邦雄中佐によって、さらに実験と設計が行われた。」とあります。

建造者について
「三井造船は、建造を促進するために武智造船所の経営を引き継ぎ、曽根造船所と名前を改めた。建造は、舞鶴海軍工廠の水島技手、三井造船玉野の大亀実技師が中心になって進められた」とあります。

建造年月について
「1944年6月に第1船が完成、つづいて、第2、第3と完成」し、「第4船は戦後に完成」したとあります。船名は第1武智丸から第4武智丸まで続いたようです。

コンクリート船の概要
「垂線間長さ60m、幅10m、深さ6m、満載吃水5m、満載排水量2200t、総トン数800t(980重量トン)、速力9.5ノット、750馬力ディーゼル機関」とあります。

コンクリートの船の活動について、
「第一武智丸は、機関故障のため呉に放置」
「第二武智丸は、呉海軍工廠に配属され、大阪〜八幡間の瀬戸内海の物資輸送」
「第三武智丸は、小豆島で機雷に接触、沈没。」
「第四武智丸は、戦後完成であるが、神戸で座礁・沈没し、解体された。」

戦時中の逸話
「先に行く鋼船が磁気機雷に接触して沈没するが、武智丸は無地であった。」
「敵機による機銃掃射を浴びた」が無事であった。とある。

廃船の危機
「1948年に大阪商船に払い下げ、廃棄処分になったが、コンクリート製であったために、スクラップにならなかった。」とある。

これまでの記事と、安浦町の看板の違いについて、大きな違いは、

・武智正次郎氏によってつくられたコンクリート船は、機関のない被曳航式輸送船であったこと。
・4隻作られたコンクリート船のうち、3隻就航とあるが、第一武智丸がほとんど活躍していなかったこと。
・排水量、2200t(記事) ⇔ 2300t(看板)
・長さ、60m(記事) ⇔ 64m(看板)

最大の違い!!!
・現存するコンクリート船について、看板では、「安浦町2隻、音戸町1隻」とあるが、記事では第三武智丸は機雷で沈没し、第四武智丸も座礁沈没とある。


むむむ???
記事のにも安浦町にあるコンクリート船は、第一、第二武智丸とあり、これは看板と一致します。
では、看板にある音戸町に現存するというコンクリート船は、小豆島で沈没した第三武智丸か?それとも、武智丸系統以外にコンクリート船が存在するのか?はたまた、初期の被曳航式輸送船か?

なぞだ〜!

こんな相違点を見つけて、ほくそ笑む・・・フフフ

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