竹筋コンクリートについて(耐アルカリ処理)

今回は、耐アルカリ処理について説明します。

河村著「竹筋コンクリート」の、硬化竹筋の発明者、七條記會一による執筆部分があります。
そこに、3つの処理法が紹介されています。
A 竹筋の外周へ白鉛塗料を塗る法
B 柿渋を塗る法
C コールタールまたは合成樹脂塗料を塗る法
これらの方法を紹介しているものの、いづれも、「未だ完全な方法とは言い難い」と言っています。

問題点として、

A法は、白ペンキを塗るということですが、表皮部分にはペンキの付着が悪く、内面も薄皮などがあり、完全にペンキが付着しないという問題があります。

B法は、比較的簡易な方法であるものの、浸透性が薄く、かつ防水力もあまりないので、信頼性にかけるとしています。

C法は、常温では材料が堅いため、塗布が難しく、加熱装置の中で塗ることになります。防水力や付着力の増大には非常に効果が大きいが、加熱処理するために竹材が反ってしまうという弊害が発生します。

七條記會一氏は、耐アルカリ処理の方法の望ましいものとして、
1)竹肉細胞の有機質可溶性分を防腐殺菌し、できれば固化して不溶解性物質となる浸透剤であること。
2)竹が吸水するのは内部細胞が乾燥して多孔質になるためであるので、表面のみに防水処理をしても、この皮膜が切れた部分から細胞を破壊してしまう。そこで、覆うより防腐、殺菌性の液剤を浸透するほうが望ましい。
3)竹筋の外周部に塗る材料は、油性でなく、むしろ親水性で、コンクリートと近似の無機物質であることが望ましい。

そこで、提案している処理液の成分を次に示します。
成分         含有量
塩化マグネシウム 20.0%
塩化カリウム    2.5%
食塩         3.0%
硫酸マグネシウム 6.6%
臭化マグネシウム 0.5%
水           67.0%
※さらに2~5%の蓚酸または亜ヒ酸剤を添加する。

この処理液に浸漬した後、次に示す硬化材料を塗るとしています。その成分を次に示します。
成分         含有量
酸化マグネシウム 89.2%
酸化石灰       3.5%
酸化鉄および礬土 1.45%
硅酸          3.24%
灼熱減量       1.45%
この硬化材に処理液を混ぜ、竹に塗ると、6~12時間で硬化して、セメント塊よりも堅く、付着力の増大のみでなく、耐火性もあがると紹介しています。

ここに紹介した、七條記會一氏による「硬化竹筋」は、昭和15年3月6日付け特許第135165号に登録されています。

なんか、難しくなりましたが、竹筋の耐久性について、少しでも理解できたでしょうか。

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